
青森県立美術館|観光の魅力・歴史・アクセス方法・営業時間を写真&動画でチェック!
基本情報
- 名称
- 青森県立美術館 (あおもりけんりつびじゅつかん)
- 所在地
- 〒038-0021 青森県青森市安田字近野185
- アクセス
- JR青森駅から
車で約20分
青森市営バス6番バス停から三内丸山遺跡行き
「県立美術館前」下車 (所要時間約20分)
JR新青森駅から
車で約10分
ルートバスねぶたん号 新青森駅東口バス停から乗車
「県立美術館前」下車 (所要時間約10分) - 駐車場
- 普通車:約350台
大型:30台
身障者用:18台
タクシープール:5台 - 営業時間
- 9:30 – 17:00(入館は16:30まで)
- 定休日
- 毎月第2、第4月曜日 (この日が祝日の場合は、その翌日) 年末年始
- 料金
- 【常設展】
一般510円
大学生・高校生300円
中学生・小学生100円 - 連絡先
- 電話番号:017-783-3000
- 公式サイト
マップ
詳細情報
青森県立美術館は、2006年に開館した、青森県の豊かな自然や縄文文化を背景に、芸術と文化を発信し続ける美術館です。場所は、世界文化遺産「北海道・北東北の縄文遺跡群」の構成資産である三内丸山遺跡のすぐ隣に位置し、徒歩5分ほどでアクセスできます。
建築とデザインの特徴
建物の設計は、気鋭の建築家・青木淳氏によるものです。縄文時代の発掘現場である三内丸山遺跡から着想を得ており、発掘現場の壕(トレンチ)を思わせるような地面の切り込みと、真っ白な壁面が特徴的な、縄文とモダンが融合した独創的なデザインとなっています。建物は幾何学的で大胆な構成でありながら、自然と調和した静けさを持ち、館内の至るところに美的配慮がなされています。
館内のデザインはアートディレクター菊地敦己氏が手がけ、シンボルマークには「木」と「a(青森の頭文字)」が組み合わされたパターンが用いられています。これは「青い木が集まり、森になる」=「アートの森の成長」を表現しています。
展示内容と見どころ
美術館では、青森県出身やゆかりのある芸術家の作品を中心に展示しています。なかでも、以下の展示が特に注目されています。
◆ 奈良美智《あおもり犬》
世界的な現代美術家である奈良美智(なら よしとも)氏による、高さ約8.5メートルの巨大な白い犬の立体作品《あおもり犬》は、美術館のシンボル的存在です。作品は「八角堂」と呼ばれる専用展示空間に設置されており、天井の八角形の開口部から自然光が差し込む印象的な造りになっています。おだやかな表情の犬は、多くの来館者に親しまれています。
◆ シャガール《バレエ「アレコ」背景画》
フランスの巨匠マルク・シャガールによる、バレエ『アレコ』の舞台背景画も大きな見どころです。『アレコ』は詩人プーシキンの物語詩『ジプシー』を原作とするバレエで、シャガールが制作した全4幕の背景画のうち、第1幕・第2幕・第4幕を所蔵・常設展示しており、残る第3幕も2027年3月までの予定で、アメリカ・フィラデルフィア美術館から長期貸与されています。
これにより、現在は全4点の舞台背景画が一堂に展示されており、世界でも貴重な機会となっています。展示されている背景画は、1点あたり縦約9メートル、横約15メートルという巨大なサイズで、美術館中央の「アレコホール」(縦横21m・高さ19m)という大空間に壮大に展開されています。色彩豊かで幻想的な作品群は、観る者を圧倒し、シャガールの世界へと引き込みます。
◆ 青森ゆかりの芸術家たち
このほかにも、以下のような青森出身・ゆかりの芸術家の作品を鑑賞できます。
棟方志功(むなかた しこう):板画家。力強く、精神性の高い作品で知られています。
成田亨(なりた とおる):怪獣デザインや特撮美術で名高い美術家。
寺山修司(てらやま しゅうじ):前衛的な演劇や詩、映像作品を残したアーティスト。
さらに、近現代の日本画、洋画、現代アートなど幅広い分野の収蔵品も展示されており、青森の芸術の多様性を感じることができます。
カフェとミュージアムショップ
館内には、「4匹の猫」という名前の可愛らしいカフェが併設されており、青森県産の食材にこだわったランチやデザートが楽しめます。メニューは絵本のような仕立てになっており、子どもから大人まで楽しめる演出が施されています。明るく広々とした空間の中で、アート鑑賞の合間にほっと一息つける場所です。
また、ミュージアムショップでは、美術館オリジナルのアートグッズや、青森らしさを感じるおしゃれなおみやげを購入できます。ショップには美術館の入館チケットなしでも入ることが可能で、気軽に立ち寄れるのも魅力です。
総合芸術施設としての役割
青森県立美術館は、美術作品の展示にとどまらず、演劇・音楽・ダンスなどの舞台芸術や、教育普及活動も積極的に行っています。青森ならではの芸術風土と、縄文時代に象徴されるエネルギーを源泉とし、国内外へ向けて新たな文化の発信を続けている総合芸術施設です。