白石城|観光の魅力・歴史・アクセス方法・営業時間を写真&動画でチェック!
基本情報
- 名称
- 白石城 (しろいしじょう)
- 所在地
- 〒989-0251 宮城県白石市益岡町1-16
- アクセス
- JR「白石蔵王」駅からタクシーで5分
JR「白石」駅から徒歩15分 - 駐車場
- 駐車場 あり
- 営業時間
- 9:00~17:00(11〜3月〜16:00、最終入館は30分前)
- 定休日
- 12月28日~31日
- 料金
- 大人400円、小・中・高校生200円
- 連絡先
- 電話番号: 0224-24-3030
- 公式サイト
マップ
詳細情報
白石城(別名:益岡城・枡岡城)は、宮城県白石市中心部の益岡公園にある平山城で、白石市指定史跡です。関ヶ原の戦い以降、明治維新までの約260年間にわたり、仙台藩南端を守る要衝として伊達家重臣・片倉氏の居城となりました。元和元年(1615)の「一国一城令」後も存続が認められた数少ない城として知られ、戊辰戦争期には奥羽越列藩同盟の盟約が結ばれるなど、時代の転換点でも重要な舞台となりました。
歴史の歩み
戦国末期には城の存在が推定されますが、創建者や年代は史料に乏しく確定していません。江戸期を通じて片倉家が居城とし、維新後は新政府に明け渡され、明治7年(1874)に解体されました。その後、片倉小十郎景綱の偉業を偲び、平成7年(1995)に三階櫓(天守閣、大櫓とも呼ばれる)と大手一ノ門・大手二ノ門が史実に基づき木造で復元されています。また、江戸期の一部城門は寺院へ移築され、東口門は当信寺に、厩口門は延命寺に現存しています。
三階櫓(天守閣)の復元と構造
復元年:平成7年(1995)/明治7年の破却から約120年ぶり
規模:3層(1階=東西9間×南北6間、3階=東西5間×南北3間)
高さ:石垣天端から約16.7m(戦後の木造復元天守として高さ・広さとも最大級)
復元方針:発掘・史料調査に基づく「可能な限り忠実な」木造復元。建築基準法第38条の特別認定を受け、国産材と伝統工法で再建しました。
主材料と工法:柱=吉野檜、化粧材=青森ヒバ、松丸太・赤杉など。補強金具を使わない伝統木組みで、壁は地域の土壁→漆喰仕上げ。厚さ約21~24cmの耐火構造で、耐用年数は約250年を想定。
内部機能:1階外周は武者走りで、北・西面に石落としを備え、外壁には矢狭間(四角)・鉄砲狭間(丸)を設置。3階は物見櫓を兼ね、四周に高欄と火頭形の出入口を備えます。眺望に優れ、白石城下や蔵王連峰を一望できます。
石垣:天守台部は自然石を加工せず積む野面積み、外壁基部から大手門にかけては打込接ぎで間詰石を用いるなど、時代差や機能差を反映しています。
公園・季節の見どころ
益岡公園には約200本の桜が植えられ、例年4月中旬に見頃を迎えます。夏は「白石夏まつり花火大会」を天守から望むことができ、10月下旬からは紅葉が最盛期となり、白漆喰の城と彩葉のコントラストが映えます。菊花展も同時期に開催され、城景をさらに彩ります。冬には雪と漆喰の白、いぶし銀の瓦、木部の自然色が調和し、背後に蔵王連峰を従えた凜とした景観が広がります。
体験と施設
甲冑着用体験:場内での写真撮影が可能で、国内外の観光客に人気です(要予約の場合あり)。
白石城歴史探訪ミュージアム:500分の1の城郭・城下町ジオラマや片倉家ゆかりの甲冑・刀剣・火縄銃を展示。大型スクリーンのシアター映像で白石城の歴史を学べます。館内には土産物店(小十郎グッズや白石名産・うーめん等)や飲食スペースも併設されています。
観覧のポイント
復元三階櫓は、外観の美しさと内部構造を合わせて鑑賞すると理解が深まります。狭間や石落とし、石垣の積み方の違い、伝統木組みの梁や継手など、随所に見どころがあります。最上階の高欄から望む白石市街と蔵王連峰の大パノラマは、季節や時間帯によって表情を変え、訪れる人を魅了します。
白石城は、片倉小十郎の名とともに伊達家の軍事・文化の記憶を今日に伝える白石市の象徴です。伝統工法で復元された木造天守、実戦的な意匠、四季折々の景観と体験プログラムまで、歴史ファンから家族連れまで幅広く楽しめる名城として、多くの人々を惹きつけています。