
霞城公園|観光の魅力・歴史・アクセス方法・営業時間を写真&動画でチェック!
基本情報
- 名称
- 霞城公園 (かじょうこうえん)
- 所在地
- 〒990-0826 山形県山形市霞城町1-7
- アクセス
- JR山形駅から徒歩10分
- 駐車場
- 駐車場 あり 230台
- 営業時間
- 5時00分から22時00分(4月1日~10月31日)
5時30分から22時00分(11月1日~3月31日) - 定休日
- 年中無休
- 料金
- 入園料
無料 - 連絡先
- 電話番号:023-641-1212
- 公式サイト
マップ
詳細情報
霞城公園は、山形市の中心部に広がる約35.9ヘクタールの広大な都市公園で、山形城跡を整備したものです。山形城の起源は延文元年(1356年)、羽州探題として山形に入部した斯波兼頼(最上家初代)が築城したと伝えられています。その後、第11代城主・最上義光(1546〜1614年)が本丸・二ノ丸・三ノ丸を三重の堀と土塁で囲む大規模な平城へと拡張・整備し、現在の城郭の原型を築きました。山形城は「輪郭式平城」と呼ばれる全国でも有数の規模を誇る城で、当時は東北地方の政治・経済・文化の拠点として栄えました。
慶長出羽合戦(1600年、長谷堂合戦)では、直江兼続率いる上杉軍に備えた義光公の拠点となり、この戦いで城が霧に霞んで見えなかったことから「霞ヶ城」と呼ばれるようになったとも伝えられています。義光公は戦国乱世を勝ち抜き、山形を62万石の大名領へと発展させた人物で、その功績を称えて園内には雄々しい騎馬像が建立されています。騎馬像は、長谷堂合戦で先陣を切り勇ましく戦場へ向かう義光公の姿を表現しています。
江戸時代初期、最上家が改易となった後は鳥居忠政が入封し、堀や土塁、石垣を整備しました。その後も藩政の中心として機能しましたが、明治維新後に廃城となり、多くの建物は失われました。第二次世界大戦後、城跡は市民の憩いの場として一般開放され「霞城公園」となり、今日まで市民と観光客に親しまれています。
昭和61年(1986年)に国の史跡指定を受け、平成18年(2006年)には「日本100名城」に選定されました。近年は発掘調査や復元工事が進み、1991年に二ノ丸東大手門、2005年に本丸一文字門大手橋が復元されました。これにより城郭の壮麗さが徐々に蘇り、往時の姿を彷彿とさせる景観が整いつつあります。
園内外には文化施設も集まっており、1878年建築の擬洋風病院建築を1969年に移築復原した「山形市郷土館(旧済生館本館)」をはじめ、山形の自然や歴史を紹介する「山形県立博物館」、芸術作品を鑑賞できる「山形美術館」、最上義光公の生涯や戦国時代の資料を展示する「最上義光歴史館」などが点在しています。これらは歴史と文化を深く学べる観光拠点となっています。
また、霞城公園は山形市随一の桜の名所としても知られています。園内には約1,500本の桜が植えられ、春には「霞城観桜会」が開催されます。濠沿いに咲き誇る桜は夜になるとライトアップされ、水面に映る幻想的な姿を楽しむことができます。お堀や土塁を背景に咲く桜は風情豊かで、訪れる人々を魅了します。桜の時期には鉄道も速度を落として運行し、車窓から花見を楽しめるほどです。
四季折々の魅力も霞城公園の見どころです。春は桜、夏は青々とした木々、秋は紅葉、冬は雪景色と、城跡と自然が織りなす景観が楽しめます。園内は散歩道として整備され、野鳥の観察や市民の憩いの場としても利用されています。
霞城公園は、戦国大名最上義光が拡張・整備した名城・山形城の歴史を伝える貴重な史跡であるとともに、文化施設と自然が融合した観光・学習の名所です。山形を訪れる際には、歴史の重みと四季の美しさを同時に味わえるこの公園をじっくり散策することをおすすめします。