三峯神社

三峯神社|観光の魅力・歴史・アクセス方法・営業時間を写真&動画でチェック!

三峯神社は埼玉県奥秩父の標高約1,100mに位置する有名なパワースポットです。推定樹齢800年のご神木や、拝殿前の石畳に浮かび上がる「龍」が見どころです。創建は約1,900年前、日本武尊(ヤマトタケルノミコト)によるもので、伊弉諾尊(いざなぎのみこと)・伊弉册尊(いざなみのみこと)を主祭神として祀っています。三峯神社は全国的にも珍しい「三ツ鳥居」とオオカミ像があり、犬神信仰の神社として知られています。境内のご神木を使った“氣守”は人気のアイテムです。

基本情報

名称
三峯神社 (みつみねじんじゃ)
所在地
〒369-1902 埼玉県秩父市三峰298-1
アクセス
西武秩父線「西武秩父駅」下車 三峯神社行き急行バス利用
関越自動車道「花園」ICより国道140号線、皆野寄居バイパス経由で約150分
駐車場
駐車場 あり
営業時間
7:00~17:00(閉門)、三峯博物館は~16:00(閉館)
定休日
年中無休
料金
無料
連絡先
電話番号:0494-55-0241
公式サイト
キーワード

マップ

詳細情報

三峯神社は、埼玉県秩父市三峰に鎮座する由緒ある神社で、標高約1,100メートルの山頂に位置しています。奥秩父の大自然に抱かれたこの神社は、古くから強力な霊験を持つ「関東屈指のパワースポット」として知られています。推定樹齢800年の御神木や、拝殿前の石畳に現れる「龍神の姿」が特に有名です。

祭神と創建
主祭神は、国産みの神である伊弉諾尊(いざなぎのみこと)・伊弉冉尊(いざなみのみこと)です。
創建は約1,900年前と伝えられ、日本武尊(やまとたけるのみこと)が東国平定の折に当地へ訪れ、山川の清らかさに感銘を受け、両神をお祀りしたことが始まりとされています。
日本武尊を導いたのが狼(山犬)であったと伝えられており、このため三峯神社では「お犬様」が神の使いとして崇敬されています。境内には狛犬の代わりに狼像が鎮座しており、全国的にも珍しい神社として知られています。

名称の由来と地理的特徴
「三峯」の名は、南に連なる雲取山・白岩山・妙法ヶ岳の三つの峰を総称して呼んだことに由来します。これらの山々は、秩父帯のチャートや石灰岩などの硬い岩石で構成され、鋭く切り立った山容を形成しています。
また、熊野の那智山系との地名的共通性から、三峯の信仰は熊野修験道とも深く関係しているといわれています。秩父の地質帯は南紀・四国・九州まで続いており、古くから信仰や文化のつながりがあったことを物語っています。

歴史と信仰の広がり
三峯神社は、古代より修験道の聖地として発展してきました。文武天皇の時代には修験道の祖・役小角(えんのおづぬ)が伊豆から三峯山に往来して修行したと伝えられ、淳和天皇の時代には弘法大師(空海)が十一面観音像を刻み、本地堂を建立したとされています。
中世になると、畠山重忠などの東国武士を中心に厚い信仰を集めました。しかし、南北朝時代の戦乱で社領を失い、一時は荒廃しました。のちに修験者・月観道満(げっかんどうまん)がこの荒廃を嘆き、27年にわたって全国を行脚して復興資金を募り、社殿や堂宇を再建しました。
天文2年(1533)には、山主・龍榮が京都の聖護院に参じ、「大権現」の称号を賜り、以降は天台修験の関東総本山として栄え、「観音院高雲寺」と称しました。さらに、観音院第七世の山主が京都花山院宮家の養子となったことから、以後の山主は十万石の格式をもって遇されました。現在社紋として用いられている「菖蒲菱(あやめびし)」は、この花山院宮家の家紋に由来します。
江戸時代になると、享保5年(1720)に日光法印という僧によって「お犬様」信仰が広まり、御眷属信仰(ごけんぞくしんこう)として全国へ伝播しました。これにより三峯神社の名は全国に知られるようになりました。
明治時代の神仏分離令によって寺院を廃し、三峯神社として現在の体制となりました。

建造物の見どころ
本殿
寛文元年(1661)に建立された本殿は、一間社春日造の格式高い建築で、屋根は銅板葺きです。昭和34年(1959)の修理の際、さらに古い明暦元年(1655)の部材が発見されました。前代の旧本殿は、現在も境内の東照宮上舎として現存しており、唯一残る室町時代の貴重な建造物です。
拝殿
寛政12年(1800)に再建された拝殿は、朱塗りと黒漆が美しい壮麗な建物です。内部には格天井が張られ、組物や蟇股(かえるまた)には極彩色の彫刻が施されています。
随身門
寛政4年(1792)に再建された随身門は、県内でも有数の大規模な八脚門で、軒唐破風に極彩色の彫刻があしらわれています。かつての正参道の入口に立ち、参拝者を迎える荘厳な門です。
国常立神社
宝暦11年(1761)に再建された社で、祭神は国常立命(くにのとこたちのみこと)です。もとは護摩堂や本地堂と呼ばれ、十一面観音像や不動明王像が安置されていました。
日本武神社
嘉永6年(1853)に再建されたもので、かつての役行者堂を神社に改めたものです。虹梁や彫刻には当時の様式がよく表れています。
手水舎
同じく嘉永6年(1853)の建立で、切妻造両軒唐破風の屋根を持ち、四面に極彩色の彫刻が施されています。社殿全体の構成の中で重要な位置を占める建造物です。
秩父宮台臨記念館
昭和6年(1931)に竣工し、秩父宮雍仁親王の三峯神社参拝を記念して建てられました。秩父出身の建築家・関根要太郎による設計で、神社建築と宮殿建築を融合させた独自の意匠を持ちます。

三峯神社の信仰と文化
境内には推定樹齢800年とされる御神木があり、この木に触れて祈願すると強い「氣(エネルギー)」を授かると伝えられています。その御神木の力にあやかって作られた「氣守(きまもり)」は非常に人気が高く、授与日には多くの参拝者が訪れます。
また、拝殿前の石畳に浮かび上がる「龍神の姿」は、雨上がりの際などに見ることができるといわれ、神秘的な現象として注目されています。

現在の三峯神社
現在も三峯神社は、「秩父三社」(三峯神社・秩父神社・宝登山神社)の一社として崇敬を集めています。霊験あらたかなご利益を求めて全国から多くの人々が訪れ、登山や雲海観賞、自然散策などを楽しめる場所としても人気があります。特に雲海の発生する早朝には、幻想的な景観を一目見ようと多くの参拝者が足を運びます。

三峯神社は、日本武尊の伝承と修験道の歴史を今に伝える霊場であり、神仏習合の面影を色濃く残す貴重な文化遺産です。雄大な自然とともに信仰の力を感じられる、まさに「神が宿る山の聖地」といえるでしょう。

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