時の鐘

時の鐘|観光の魅力・歴史・アクセス方法・営業時間を写真&動画でチェック!

川越のシンボル「時の鐘」は、蔵造りの町並みにそびえる歴史的な鐘つき堂です。約400年前、川越藩主の酒井忠勝によって創建され、江戸時代を通じて度々建て替えられました。現在の鐘楼は明治26年の川越大火後に再建されたもので、高さ約16メートルの木造3層構造です。1日4回(午前6時・正午・午後3時・午後6時)鐘が鳴り響き、古き良き町並みを彩ります。その音色は平成8年に「残したい“日本の音風景100選”」に認定され、観光客や町民に親しまれています。

基本情報

名称
時の鐘 (ときのかね)
所在地
〒350-0063 埼玉県川越市幸町15-7
アクセス
JR・東武東上線「川越駅」・西武新宿線「本川越駅」下車 東武バス「一番街」バス停より徒歩約3分
・小江戸巡回バス「蔵の街」下車 徒歩約3分
駐車場
駐車場 なし
営業時間
見学自由
定休日
無休
料金
無料
連絡先
電話番号:049-222-5556
公式サイト
キーワード

マップ

詳細情報

川越のシンボルとして親しまれている「時の鐘」は、蔵造りの町並みにそびえ立つ歴史的な鐘つき堂です。江戸の風情が色濃く残る小江戸・川越において、今も変わらず1日4回時を告げ続けており、町の人々や観光客に深く愛されています。
鐘の音は平成8年(1996年)に環境庁(現・環境省)による「残したい日本の音風景100選」に選定され、その情緒あふれる音色が小江戸の雰囲気をいっそう引き立てています。

創建と歴史
時の鐘の創建は、今から約400年前の江戸時代初期、寛永年間(1627~1634)にさかのぼります。川越藩主・酒井忠勝(さかいただかつ)によって城下町・多賀町(現在の幸町)に建てられたのが始まりと伝えられています。

以来、町の人々にとって時を告げる大切な存在として親しまれてきましたが、江戸時代を通じてたびたび火災に見舞われ、鐘楼や銅鐘は何度も焼失しました。その都度、町民や商人たちの手によって再建が繰り返され、町の生活を支えてきました。

現在の鐘楼は、明治26年(1893)に発生した「川越大火」で焼失した後、翌年に再建された4代目のものです。この大火では町の約3分の1が焼失しましたが、暮らしに欠かせない“時”を取り戻すため、商人たちは自らの店舗を再建する前にこの鐘を建て直したと伝えられています。町への思いがこもった象徴的な再建でした。

昭和33年(1958)には川越市指定有形文化財に指定され、現在も大切に保存・管理されています。

構造と特徴
現在の時の鐘は、木造三層構造のやぐら建築で、高さは約16メートルあります。蔵造りの町並みの中でひときわ高くそびえ、どの角度から見ても印象的なランドマークです。

最上部には銅製の鐘が吊るされ、かつては「鐘つき守」と呼ばれる人が時刻に合わせて手で打っていました。現在は自動鐘打機が設置され、午前6時・正午・午後3時・午後6時の1日4回、機械仕掛けで鐘が鳴らされています。

木造建築ながら堅牢な造りで、火災や風雪にも耐え続けています。鐘楼全体が和の美を感じさせる落ち着いた色合いで、蔵造りの街並みとの調和も見事です。

音色と文化的価値
時の鐘の音色は、かつての城下町の情景を今に伝える“川越の心の音”ともいわれています。朝の澄んだ空気の中に響く音、昼下がりの穏やかな音、夕暮れに染まる空に溶ける音――一日の時間とともにその響きの印象も変わり、それぞれに趣があります。

この優しい鐘の音は、平成8年に「残したい日本の音風景100選」に選ばれました。これは、地域の暮らしや文化を象徴する音として特に価値が高いものに贈られる称号であり、時の鐘はまさに“小江戸・川越の象徴”として全国に名を知られています。

薬師神社と周辺の見どころ
時の鐘の真下には「薬師神社」が鎮座しています。ご本尊は薬師如来立像で、病気平癒、特に眼病にご利益があるといわれています。境内には多くの絵馬が奉納され、健康や癒しを願う人々の信仰を集めています。

周辺は観光の中心地で、蔵造りの町並みや菓子屋横丁などと並んで人気のスポットです。川越観光で立ち寄らない人は少ないといわれるほど有名で、フォトスポットとしても高い人気を誇ります。

訪問のおすすめ時間
時の鐘は観光の中心に位置するため、特に土日は混雑します。比較的空いていて写真を撮りやすいのは平日の午前10時頃までや、夕方以降の時間帯です。夕暮れ時には観光客も減り、鐘の音と夕焼けが調和した幻想的な雰囲気を楽しむことができます。

時の鐘は、江戸時代から現在に至るまで400年近く、川越の町とともに時を刻み続けてきた歴史的建造物です。火災を乗り越え、町の人々の手で守り継がれてきたその姿は、川越の「粋」と「心」を象徴しています。木造三層の鐘楼から響く音色は、過去と現在をつなぐ“時の架け橋”として、今も多くの人々の心に響き続けています。

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