国立西洋美術館|観光の魅力・歴史・アクセス方法・営業時間を写真&動画でチェック!

国立西洋美術館は、東京の上野公園内に位置する日本唯一の西洋美術専門の国立美術館です。1959年に開館し、設計は名高い建築家ル・コルビュジエによるもの。この建物自体も2016年に「ル・コルビュジエの建築作品―近代建築運動への顕著な貢献―」として世界遺産に登録されました。
その展示の核となるのは、フランス政府から寄贈された「松方コレクション」。これは印象派の絵画やロダンの彫刻を主体とした、かつて川崎造船所社長・松方幸次郎がヨーロッパで収集した美術作品です。ルノワールやピカソなど、西洋美術史に名を刻む作家の作品が多数展示されています。
美術館では、展覧事業を中心に、西洋美術に関する資料の収集、調査研究、保存修復、教育普及活動、さらには出版物の刊行なども手がけています。特別展も年3回程度開催され、海外の美術館と連携して多様な西洋美術作品を日本に紹介しています。
長い歴史と多角的な活動で、国内外から多くの観光客や研究者を引きつける場所となっています。特に、2022年4月に前庭がリニューアルされ、より多くの人々に西洋美術とその背景文化を理解してもらうための新たなステップを踏み出しました。
国立西洋美術館は、美術作品はもちろん、建築自体も見どころの一つとなっており、文化と歴史が深く交錯する日本の貴重な美術スポットです。

基本情報

名称
国立西洋美術館 (こくりつせいようびじゅつかん)
所在地
〒110-0007 東京都台東区上野公園7番7号
アクセス
JR上野駅下車(公園口出口)徒歩1分
京成電鉄京成上野駅下車 徒歩7分
東京メトロ銀座線、日比谷線上野駅下車 徒歩8分
駐車場
美術館には駐車場はございません。周辺の駐車場の数に限りがあるため、来館の際は公共交通機関をご利用ください。
営業時間
9:30~17:30
金曜・土曜日 9:30~20:00
※入室は閉室の30分前まで
定休日
毎週月曜日 ※ただし、月曜日が祝日又は祝日の振替休日となる場合は開館し、翌平日が休館 ※年末年始(12月28日〜1月1日) その他、臨時に開館・休館することがあります。
料金
一般 500円
大学生 250円
連絡先
電話番号:050-5541-8600
公式サイト
キーワード

マップ

詳細情報

国立西洋美術館は、東京都台東区・上野恩賜公園内に位置する、日本で唯一、西洋美術を専門とする国立の美術館です。1959年(昭和34年)4月に開館し、フランス政府から日本へ寄贈返還された「松方コレクション」の収蔵・公開を目的に設立されました。
建築と世界遺産登録
本館の設計を手がけたのは、20世紀を代表する近代建築の巨匠、ル・コルビュジエです。その建築は「近代建築運動への顕著な貢献」として高く評価され、2016年(平成28年)には、ル・コルビュジエの作品群のひとつとしてユネスコの世界文化遺産に登録されました。なお、新館は1979年に日本の建築家・前川國男によって設計され、企画展示館は1997年に竣工しました。
松方コレクションの由来
国立西洋美術館の中核をなす「松方コレクション」は、実業家松方幸次郎(1866〜1950年)が第一次世界大戦中から戦後にかけてヨーロッパで収集した美術品群です。松方氏は川崎造船所(現・川崎重工業株式会社)の初代社長を務めた人物で、西洋の優れた美術作品を日本に紹介し、若い画家たちに本物を見せたいという強い信念を持って作品の収集にあたりました。
彼の収集品は印象派を中心とした絵画や、ロダンの彫刻、さらには浮世絵など多岐にわたり、かつては1万点規模に達するとされたこともありますが、現存しているのは約2700点ですしかし、1927年の経済恐慌や火災によって多くの作品が散逸・焼失し、現存しているのはごく一部です。その中でもパリに保管されていた約400点の作品は、戦後フランス政府の厚意により日本に寄贈返還され、これを契機に美術館の設立が実現しました。
展示・活動内容
国立西洋美術館では、松方コレクションを中心に、ルネサンスから20世紀初頭にかけての西洋美術の優品を常設展として展示しています。また、開館以来、毎年購入を続けている作品や寄贈・寄託作品も展示されており、多彩なコレクションを楽しむことができます。
加えて、1997年に完成した企画展示館では、海外の美術館と連携した特別展や企画展が年3回程度開催されており、幅広い西洋美術の魅力を紹介しています。これらの展覧会は、新聞社などの民間機関と共同で開催されることも多く、質・規模ともに高い評価を得ています。
調査研究・教育普及
美術館は展示活動だけでなく、調査研究・資料収集・保存修復・教育普及活動にも力を入れています。西洋美術に関する資料の蓄積や、作品のコンディション維持、また一般市民や学校教育へのアプローチとしてのワークショップや講座も展開しており、学術的・社会的な貢献を果たしています。
法人化と組織体制
2001年(平成13年)4月からは、東京国立近代美術館などとともに、独立行政法人国立美術館に移行し、その一員として運営されています。これにより、より柔軟で専門的な管理・運営体制が可能となりました。
前庭リニューアルと今後
2022年4月には、美術館の前庭がリニューアルされました。これは訪れる人々がより快適に美術館を楽しみ、西洋美術とその背景文化を深く理解できるようにするための環境整備の一環です。

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