南禅寺

南禅寺|観光の魅力・歴史・アクセス方法・営業時間を写真&動画でチェック!

南禅寺は、京都市左京区にある臨済宗南禅寺派の大本山で、1291年に亀山法皇が離宮を禅寺とし、無関普門(大明国師)を開山に迎えて創建されました。境内には重要文化財の三門や方丈建築、名勝指定の方丈庭園など、歴史的建造物が立ち並びます。春は桜、秋は紅葉が美しく、四季折々の風景が楽しめます。宿坊「南禅会館」では、都会の喧騒を離れた静寂の中、修行僧の読経に包まれる特別なひとときを体験できます。

基本情報

名称
南禅寺 (なんぜんじ)
所在地
〒606-8435 京都府京都市左京区南禅寺福地町
アクセス
地下鉄東西線「蹴上」駅下車 徒歩10分
市バス「南禅寺・永観堂道前」下車 徒歩10分
駐車場
駐車場 あり
営業時間
8:40~16:40(閉門17:00)、12~翌2月は~16:10(閉門16:30)
料金
方丈庭園
大人:600円
高校生:500円
小中学生:400円

三門
大人:600円
高校生:500円
小中学生:400円

南禅院
大人:400円
高校生:350円
小中学生:250円
連絡先
電話番号:075-771-0365
公式サイト

マップ

詳細情報

南禅寺は、京都市左京区に位置する臨済宗南禅寺派の大本山で、1291年(正応4年)に亀山法皇が離宮を禅寺へ改め、無関普門(大明国師)を開山に迎えたことに始まります。室町時代には京都五山・鎌倉五山のいずれにも属さない別格寺院として「五山之上(ござんのじょう)」と称され、日本禅界の頂点に立つ格式を誇りました。応仁の乱で伽藍の大半を焼失しましたが、江戸初期に以心崇伝らの尽力で復興し、現在の壮観な姿を留めています。

方丈と方丈庭園
境内は国指定史跡で、中心伽藍の「方丈」は大方丈と小方丈から成り、ともに国宝です。大方丈は1611年に京都御所の対面所を移築したものと伝わり、堂内には狩野派の障壁画が荘厳な気品を漂わせます。背後の小方丈には、狩野探幽筆の障壁画「水呑みの虎図」(重要文化財)が残され、力強い筆致で参拝者を圧倒します。

方丈南側の「方丈庭園」は、小堀遠州作と伝わる枯山水で、石組を虎の親子に見立てた姿から「虎の子渡し」と呼ばれ、国の名勝に指定されています。さらに小方丈に付属する「如心庭」と「六道庭」は、静謐かつ哲理的な意匠が対照的で、禅の境地を巧みに表現しています。

三門
境内正面にそびえる「三門」は、高さ約22メートルを誇る豪壮な楼門で、1628年に藤堂高虎が大坂夏の陣で戦死した家臣の菩提を弔うため寄進しました。下層は「天下龍門」、上層は「五鳳楼」と称され、歌舞伎『楼門五三桐』で石川五右衛門が「絶景かな」と見得を切る場面でも有名です。国指定重要文化財で、楼上からは京都市街や比叡山を一望できます。

水路閣
境内南端を横切る煉瓦造りのアーチ橋「水路閣」は、1888年に完成した琵琶湖疏水分線の水路橋で、市指定史跡です。全長93.2メートル、高さ約13メートルの洋風デザインながら、古伽藍と違和感なく調和し、フォトスポットとしても人気を集めています。現在も疏水の水を運ぶ現役施設です。

塔頭寺院と天授庵
境内周辺には十二の塔頭が点在し、それぞれが独自の歴史と庭園美を誇ります。中でも「天授庵」は、開山・無関普門を祀るため創建された塔頭で、枯山水庭園と池泉回遊式庭園を有し、特に紅葉のライトアップは幻想的な美しさで知られます。

年中行事と四季の彩り
南禅寺は桜と紅葉の名所として名高く、桜は3月下旬〜4月上旬、紅葉は11月中旬〜12月上旬が見頃です。新緑や雪景色も趣深く、四季折々に異なる表情を見せる境内は、訪れる人々に静寂と安らぎを与えます。

宿坊・南禅会館
境内には宿坊「南禅会館」があり、宿泊者は早朝に修行僧の読経を聞きながら、禅寺ならではの穏やかな時間を体験できます。都会の喧騒を離れ、心身を整える滞在に最適です。

南禅寺は、禅の精神、歴史的建築、庭園美、そして豊かな自然が一体となった京都屈指の名刹です。古代から受け継がれる文化遺産と四季の風景が織り成す静謐な空間は、今もなお多くの参拝者・観光客を魅了し続けています。