栗林公園

栗林公園

栗林公園は、徳島市にある広大な大名庭園で、その魅力は計り知れません。平庭部だけでも16.2ヘクタールの広さがあり、紫雲山を含む全面積は約75ヘクタールにも及び、文化財に指定された庭園の中では日本一の大きさを誇ります。
この公園は、大きな池を中心に山や谷を表現し、池の周りを散策できるように設計されています。庭園内には6つの池と13の築山が点在し、江戸時代初期から中期の大名庭園である南庭と、明治以降に整備された近代的な公園である北庭に分かれています。それぞれ異なる景観を楽しむことができます。
栗林公園は、寛永中期から始まった庭造りが、生駒家や松平家などの藩主によって数世代にわたり拡張され、1745年に完成しました。228年間、高松松平家の下屋敷として使われ、明治8年に一般に公開されました。現在は特別名勝に指定され、その美しさが高く評価されています。
公園内では、美しい松の景色が楽しめ、特に「鶴亀松」「箱松」「根上り五葉松」などが見どころです。この庭園は「池泉回遊式」と呼ばれ、散策しながら異なる風景を楽しむことができるため、一歩一景の魅力が広がります。
栗林公園は、三つ星の最高評価を受けたこともあり、日本庭園の中でも際立った美しさを誇っています。庭園内には多くの石組みや景観要素があり、訪れる人々に癒しと感動を提供しています。

基本情報

名称
栗林公園 (りつりんこうえん)
所在地
〒760-007 香川県高松市栗林町1丁目20-16
アクセス
JR高松駅から 車で約7分
JR栗林駅から 徒歩20分
JR栗林公園北口駅から 徒歩3分
ことでん栗林公園駅から 徒歩10分
栗林公園前バス停から 徒歩1分
高松空港から 車で約30分
高松西ICから 車で約20分
高松中央ICから 車で約15分
※JR高松駅や高松空港から栗林公園へのアクセスはタクシーが便利です。
駐車場
栗林公園 東門駐車場 乗用車30台、バス13台
栗林公園 北門前駐車場 乗用車32台
営業時間
ほぼ日の出から日没まで
_1月  7時00分~17時00分
_2月  7時00分~17時30分
_3月  6時30分~18時00分
_4月  5時30分~18時30分
_5月  5時30分~18時30分
_6月  5時30分~19時00分
_7月  5時30分~19時00分
_8月  5時30分~19時00分
_9月  5時30分~18時30分
10月 6時00分~17時30分
11月 6時30分~17時00分
12月 7時00分~17時00分
定休日
年中無休
料金
大人 410円 / 小人 170円
連絡先
電話番号:087-833-7411
公式サイト

マップ

詳細情報

国の特別名勝に指定されている文化財庭園の中で、最大の広さを持つ栗林公園は、高松藩主松平家の別邸として、歴代藩主が修築を重ね300年近く前に完成しました。緑深い紫雲山を背景に6つの池と13の築山を巧みに配し、江戸初期の回遊式庭園として、すぐれた地割り、石組みを有し、木石の雅趣に富んでいます。
春夏秋冬と四季折々の風物にも恵まれ、ここに咲く花々は、一千本もの見事な手入れ松とともに一歩一景といわれる変化に富んだ美しさを醸し出します。

▶文化財庭園では、日本最大の広さ!
栗林公園の平庭部の広さは、東京ドーム3.5個分にあたる約16.2ヘクタール。これだけでも大名庭園の中では最大級ですが、背景となっている紫雲山を含めた面積は、なんと東京ドーム16個分の約75ヘクタールにも及び、文化財に指定された庭園の中では日本一の大きさを誇ります。
大きな池の周りに起伏に富んだ地形で山や谷を表現し、池の周りを散策できるように造られた大名庭園は、広い園内を回りながら様々な景色を楽しむのが最大の魅力です。広大な敷地に6つの池、13の築山を有する栗林公園は、江戸時代初期の大名庭園として優れた地割り石組みを有する南庭、明治以降に近代的な公園として整備された北庭にわかれており、それぞれの多彩な景色をぜひ堪能してください。

▶木石の雅趣に富んだ栗林公園
16世紀後半には地元豪族・佐藤氏の小さな庭でしたが、1631年頃にこの地を治めた生駒家の家臣・西嶋八兵衛(にしじまはちべえ)によって手掛けられた治水工事により、広大な庭園の基礎が築かれました。庭造りは1642年から高松を治めることになった初代高松藩主・松平頼重(よりしげ)にも引き継がれ、100年以上経た1745年、5代藩主・頼恭(よりたか)の時代に完成。以来、歴代藩主が修築を重ね、明治維新に至るまでの228年間、高松松平家の下屋敷として使用されていました。
明治8(1875)年には県立公園として一般に公開され、昭和28(1953)年には名勝地として特に価値が高い「特別名勝」に指定されました。明治の終わりに発行された高等小学読本によると、栗林公園は「日本三名園」とされる水戸の偕楽園、金沢の兼六園、岡山の後楽園よりも「木や石に風雅な趣がある」と記されています。

▶江戸時代の作庭技術を駆使したまさに「お庭の国宝」!
「お庭の国宝」ともいえる「特別名勝」に指定されている庭園は全国で24箇所ありますが、うち13箇所は京都にあり、そのほとんどが一定の視点からの眺めを追求した「座観式」です。一方、栗林公園の作庭様式は、江戸時代に花開いた「池泉回遊式」と呼ばれるもので、広大な敷地に池泉や築山などを配し、園内を散策しながら移りゆく景観を楽しみます。その多彩さは、一歩歩くごとに風景が変わる「一歩一景」の魅力があるといわれています。
「侘び」「寂び」にも通じる四季折々の美しさ
「一歩一景」の多彩な造形美をみせる栗林公園のもう1つの魅力は、築庭から400年近い歳月を経て現在に至る「エイジングの美」を堪能できることでしょう。四季折々の変化を見せてくれる自然の姿からも、移ろいゆく時間の変化を楽しむことができ、その深遠なる世界の奥には、目に見えるもの以外に美しさを求める「幽玄の美」が潜んでいます。

▶世界が認めた三つ星!
栗林公園は、フランスの旅行ガイドブック『ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン』において、「わざわざ旅行する価値がある」を意味する最高評価の三つ星に選ばれています。(平成21(2009)年 3月に初掲載。)
また、アメリカの日本庭園専門誌による「2011年日本庭園ランキング」においても、庭そのものの質の高さ、とりわけ松の美しさが評価され、第3位にランクされており、さらには平成28(2016)年6月に、「外国人に人気の観光スポット2016」で15位に選ばれています。
※「外国人に人気の観光スポット2016」は旅の予約から計画までをサポートする世界最大級の旅行サイト「TripAdvisor(R)」の日本法人であるトリップアドバイザー株式会社(本社:東京都渋谷区)が、トリップアドバイザー上に 2015 年 4 月から 2016 年 3 月の 1 年間に投稿された外国語の口コミ評価をもとに選出しています。
また、平成27(2015)年3月には、米国ハンティントン財団庭園と姉妹庭園提携を締結しました。
▶一肌、二振り、三姿
松の鑑賞ポイントは、「一肌(幹模様)、二振り(枝ぶり)、三姿(樹形)」といわれています。まず、肌とは幹の表面のこと。幹には樹齢の古さやごつごつした感じ、曲がった感じなど、自然の厳しさに耐え生き抜いてきた生命の力強さなどが現れています。次に、振りとは枝ぶりのこと。最後に、姿とは樹形のこと。松の立ち姿に生命の偉大さを感じられるようになったら、あなたはもう1人前の審美眼の持ち主です。
こうしたポイントを押さえておけば、栗林公園の散策はより一層楽しいものになります。亀を連想される石組みの上に、鶴が舞うような形をした松がそびえる「鶴亀松」は、園内一の美形といわれています。連続する造形美が見事な「箱松」は、その名の通り箱の形を装ったまさに芸術作品。将軍家から賜った盆栽が樹高約8m、幹回り約3.5mの巨木になった「根上り五葉松」は、存在感があります。これら栗林公園の三大松は必見です。

▶多彩な庭の景色を作る
大名庭園では、池のまわりや島に珍しい形をした石を置いて、庭の景色を作っています。栗林公園では高松藩2代目藩主・松平頼常の時代に、日照り続きで苦しんでいた領民を助けるため、領民に木や石を持ち寄らせて、それと引き換えに食料などを与えたという逸話が残されています。このとき庭に置かれるようになったのが、獅子が後ろを振り返っているように見える「見返り獅子」や、ボタンの花に似た形をした「牡丹石」といわれています。
そのほかにも、栗林公園発祥の地といわれる室町時代に作られた「小普陀(しょうふだ)」は、中央部に110個、東側に15個、西側に17個の石で築山を形成していたり、南湖に浮かぶ「仙磯(せんぎ)」と呼ばれる島の1つは、仙人が住むという中国伝説の蓬莱島がモデルで、水墨画に描かれるような中国の険しい山並みを連想させてくれます。このように庭に置かれた石にも1つ1つストーリーがあり、それらを紐解いてみるのも楽しいですよ。


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