京都国立博物館

京都国立博物館|観光の魅力・歴史・アクセス方法・営業時間を写真&動画でチェック!

京都国立博物館は、1897年(明治30年)に帝国京都博物館として開館されました。この博物館は京都に位置し、日本や東アジアの美術品や文化財を総数約14,600件収蔵しています。主に平安時代から江戸時代にかけての京都ゆかりの文化財が展示されており、その保存と研究も積極的に行っています。
博物館内には「明治古都館」と「平成知新館」の二つの建築があります。明治古都館は重要文化財に指定されており、赤レンガ造りの明治期の重厚な建築です。ただし、現在は免震改修工事のため展示が休止中です。一方で、2014年にオープンした平成知新館では、彫刻、絵画、工芸品など多様な文化財を展示しています。
この博物館は、独自の特別展も年2回開催しており、多くの訪問者を引きつけています。庭園にはロダンの「考える人」があり、各所に見どころが豊富です。文化財に関する研究や普及活動も行い、多角的に日本の文化遺産を支えています。重要な社寺からの寄託品も多く、国内外から高い評価を受けています。
平成知新館と明治古都館が共存する敷地内は、時代を超えた日本文化の粋を感じさせ、訪れる者に深い印象を与えます。現在、明治古都館は埋蔵文化財発掘調査等のため休館中ですが、その他の施設で依然として多くの文化財が展示されています。

基本情報

名称
京都国立博物館 (きょうとこくりつはくぶつかん)
所在地
〒605-0931 京都府京都市東山区茶屋町527
アクセス
JR京都駅下車、D2のりばから市バス206・208号系統にて博物館三十三間堂前下車、徒歩すぐ
JR京都駅下車、京都駅八条口のりばからプリンセスラインバス(京都女子大学前行き)にて東山七条下車、徒歩1分
JR京都駅からJR奈良線にて東福寺駅下車、京阪電車にて七条駅下車、東へ徒歩7分
JR京都駅下車、七条通を東へ徒歩20分
近鉄丹波橋駅下車、京阪電車丹波橋駅から七条駅下車、東へ徒歩7分
駐車場
駐車場 あり
営業時間
開館時間:午前9:30~午後17:00
定休日
月曜日  ※月曜日が祝・休日となる場合は開館、翌火曜日が休館 ※年末年始 ※展示作業等のための臨時休館あり
料金
名品ギャラリー一般700円、大学生350円
※特別展は展覧会ごとに異なる
連絡先
電話番号:075-525-2473
公式サイト

マップ

詳細情報

京都国立博物館(略称:京博)は、1897年(明治30年)に「帝国京都博物館」として開館した、日本を代表する文化財専門博物館です。平安時代から江戸時代にかけての京都にゆかりのある美術品や考古資料を中心に、約1万4,600件もの文化財を収蔵しています。展示・保存・研究・普及の4つの柱を軸に、日本文化の理解と継承に貢献しています。

博物館の建築と施設
京博には、異なる時代を象徴する二つの建築「明治古都館」と「平成知新館」があり、それぞれが独自の魅力を放っています。

「明治古都館」は、赤レンガ造りの西洋建築で、宮廷建築家・片山東熊によって設計されました。フランス・ルネサンスからバロック様式の要素を取り入れつつ、日本的な繊細さを加えた意匠が特徴です。内部には玄関ホールや中央ホール、11の展示室が左右対称に配置されており、美術館建築としての完成度も高く評価されています。現在は、免震改修基本計画の策定のため休館中ですが、その壮麗な外観は東山の風景に溶け込み、撮影スポットとしても人気があります。

一方、2014年に開館した「平成知新館」は、世界的建築家・谷口吉生氏の設計によるもので、日本的な空間構成と現代的な機能性を兼ね備えています。直線を基調としたシンプルで洗練された展示空間には、免震構造や最先端の空調・照明システム、最新の映像設備などが導入されており、快適に文化財を鑑賞することができます。館内にはロビーや庭園を眺められるレストランも併設されており、来館者の憩いの場ともなっています。

また、敷地内の庭園にはフランスの彫刻家ロダンによる《考える人》をはじめ、石仏や石灯籠が配されており、四季折々の草花とともに散策や鑑賞を楽しめる空間となっています。

収蔵品の特色
京都国立博物館が所蔵する文化財は、主に社寺や旧家から寄託されたもので、国宝や重要文化財の占める割合が非常に高いことが特徴です。絵画、書跡、彫刻、陶磁器や漆器などの工芸品、染織、金工、考古資料、歴史資料など、幅広いジャンルの品々が収蔵されています。

代表的な収蔵品としては、平安後期の国宝《仏涅槃図》、天台宗の名僧・良源による国宝《慈恵大師良源自筆遺告》、平安初期の仏像である国宝《木造聖観音立像》、尾形乾山作の重要文化財《色絵雉香炉》、さらには唐時代の舶載品である重要文化財《三彩壺》などが挙げられます。いずれも、日本美術や東アジア文化を理解する上で極めて重要な作品です。

展示・研究・教育の取り組み
平成知新館では、収蔵品の展示替えを年に4〜6回行い、常時約800点を公開しています。展示は、時代ごと、テーマごと、技法ごとに整理されており、何度訪れても新たな発見があるよう構成されています。また、年に2回ほど開催される特別展では、国宝や名品を一堂に集めた大規模展示や、独自の企画性を活かした展覧会が行われており、近年では「鑑真和上と唐招提寺展」や「KAMON 家紋—日本の意匠—」などが大きな注目を集めました。

研究活動としては、京都や奈良の社寺と連携し、仏教美術や絵巻などの文化財に対する科学的調査が行われています。保存修理工房では、漆工・染織・紙資料などの専門家が協働し、文化財の長期的な保存を担っています。

教育・普及活動にも力を入れており、2019年には「京都へのいざないプラン」が策定されました。これは、ICOM京都大会を契機に「すべての人に優しい博物館」を目指し、ユニバーサルデザインや多言語対応を推進するもので、訪問者の利便性と包摂性の向上を目指しています。

また、明治古都館の内部をインターネット上で体験できるVRコンテンツや、AR技術を活用して屋外展示を解説する「京博庭園ナビ」、漫画家グレゴリ青山さんによるエッセイ漫画など、多彩なデジタルコンテンツも展開されています。

利用案内と見どころ
平成知新館の展示は頻繁に入れ替えが行われるため、事前に公式ウェブサイトで展示替えのスケジュールを確認するのがおすすめです。明治古都館は現在、免震改修のため内部見学はできませんが、赤レンガと東山の景観が美しく、外観鑑賞と撮影には絶好のスポットです。

敷地内の庭園では、四季折々の花々とともに、ロダンの《考える人》が静かに佇み、訪れる人々の心を和ませてくれます。夕暮れ時にはライトアップが行われることもあり、幻想的な雰囲気を楽しむことができます。

また、ミュージアムショップやレストランも充実しており、文化財をモチーフにした文具や和菓子、香りグッズなど、京都らしいお土産を手に入れることができます。ガラス張りのレストランでは、東山の景色を眺めながら、ゆったりとした時間を過ごすことができます。

京都国立博物館は、明治時代の重厚な赤レンガ建築と、21世紀のミニマルで洗練された建築が共存する、京都ならではの文化拠点です。展示では、実物の文化財と向き合うことでしか得られない感動を提供し、研究・保存・教育を通じて日本文化の継承に尽力しています。

千年の都・京都が育んできた美と信仰、そして人々の暮らしの営み。その精華を未来へとつなぐ場として、京都国立博物館はこれからも多くの人々に感動と学びを提供し続けていくでしょう。京都を訪れる際は、ぜひこの歴史と文化の宝庫に足を運び、時空を超える日本の美と出会ってみてください。

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