世界遺産白川郷合掌造り集落
白川郷の特徴はその建築だけではありません。地域住民が形成するコミュニティと相互扶助の精神も高く評価されています。このような地域社会の仕組みが、長い年月を経てもこの美しい風景と暮らしを維持しています。
最近では、世界遺産登録と交通網の整備により観光地としての人気も高まっています。しかし、その本質的な価値は失われておらず、訪れる人々は日本の原風景ともいうべき美しい景観と、古くからの生活様式を感じることができます。白川郷は、自然と文化が調和した日本の貴重な遺産です。
基本情報
- 名称
- 世界遺産白川郷合掌造り集落 (せかいいさんしらかわごうがっしょうづくりしゅうらく)
- 所在地
- 〒501-5627 岐阜県大野郡白川村荻町
- アクセス
- 東海北陸自動車道荘川IC~国道158・156号線
東海北陸自動車道白川郷IC~国道156号線
東海北陸自動車道五箇山IC~国道156号線
JR高山駅よりバスで50~60分、JR金沢駅よりバスで75分、JR高岡駅よりバス141分、JR名古屋駅からバス165分 - 駐車場
- 【大型車】約40台 / 【普通車】約200台 ※二輪車可
- 営業時間
- 8:00~17:00
- 連絡先
- 電話番号: 05769-6-1013
- 公式サイト
マップ
詳細情報
▶伝統の知恵と技、雄大な自然を満喫
霊峰白山の大自然に抱かれた白川郷では、この自然の恵みを生かした温泉やキャンプ場、スキー場があり、四季折々の景観を楽しむネイチャーウォーキングなどが行われています。また、合掌造り25棟を移築した「合掌造り民家園」では、昔ながらの草木染やわらぞうり作り、そば打ちなど、合掌の里ならではの体験がいっぱいできるのも魅力。国指定重要文化財旧遠山家では、村内人気の飲食店がつくった地場産弁当や石臼ですりつぶした大豆に、味噌や醤油をベースにした出汁から作られた、白川郷で祝い事や報恩講などのハレの場で親しまれている郷土料理「すったて汁」を作る体験イベントも開催されています。
また、国指定重要文化財でもある、築後約300年が経過した今も生活が営まれ続けている、白川郷の代表的茅葺き合掌造り住宅「国重文 和田家」など、合掌造りの家屋見学や使用された遺物や民具も展示されており、人々の生活の知恵と技を見ることができます。
白川郷の南部、白山の麓から湧き出る温泉を13km引湯した平瀬温泉は合掌造りの集落から車で15分の近場にある温泉地。源泉の大白川園地には緑濃いブナの森、エメラルドグリーンの湖などがあり、豊かな大自然のドラマを満喫できます。
▶歴史ある大祭、郷土芸能が盛んな白川郷
飛騨地域の中でも、白川村は山ひだが険しい地域となっており、その急斜面地の間を縫うように庄川が流れ、その流域に集落が形成されています。また、白川村は日本有数の豪雪地帯であり、かつて秘境と言われてきたのは、これが冬季に周辺との交流を遮断したからです。他エリアとの交流を控え、村内での奉納や豊穣を祈願する風習を継承したイベントが白川郷では開催されています。
中でも、「どぶろく祭」は豊饒の秋に行われる白川郷ならではの歴史ある祭りです。白川村の各地区の神社で、御神幸、獅子舞、歴史と民話にまつわる民謡や舞踊などの神事が繰り広げられます。その名のとおり、祭礼に御神酒として「どぶろく」が用いられ、人々にも振る舞われるのが最大の特徴です。
5月に開催される、昔の田植え風景が見られる「田植え祭」。白川郷の早乙女が合掌造りを背景にして田植え唄に合わせて手植えをします。また、元旦の午後、白川郷春駒保存会の一行が七福神や舞女に変装して、合掌集落内を訪ねて、唄に合わせて踊り歩く「春駒」など、歴史と伝統を継承する白川郷ならではのイベントが多く開催されています。
▶白川郷の四季
春
気温が上がり、雪解けが始まるのが3月ごろ。桜は4月中旬から5月初旬頃に開花し、ゆっくりとあたたかくなっていきます。
夏
新緑の芽吹きや青々とした山々の景色。緑に囲まれた白川郷では都会では感じられない爽やかな心地良さを感じることができます。
秋
錦の山に彩られた秋の白川郷。村一面が秋色に染まる美しい風景を見ることができます。紅葉の見頃は10月下旬~11月中旬。
冬
雪深いこの時期、白川郷の冬の風物詩・ライトアップイベントが開催されます。真っ白な景色が広がる幻想的で美しいシーズンです。